イベント情報

【2021/1/30】八菅山いこいの森 四季の自然観察会(冬季)※終了・当日レポート掲載

2021.01.30

※このイベントは、終了しました。イベント当日のレポートをお届けします!

八菅山いこいの森の散策路を歩き、野鳥や昆虫、植物などの観察をとおし、四季の織りなす美しさ・自然の恵みに存分に触れる「八菅山いこいの森 四季の自然観察会」。冬季の今回は、春に向けて準備を進める植物を中心に観察しました。散策路の植物などを解説している八菅山いこいの森 自然観察路 や  八菅山いこいの森周辺の植物も合わせてご覧ください。

八菅神社社叢林(ゾーン①)

八菅神社社叢林は、神奈川県の天然記念物に指定されています。宗教的な聖地として、伐採されることなく、自然の状態が残されているため、常緑広葉樹の巨木や樹齢100年以上の古木が多く自生しています。人の手が加わらない自然のままの植物群は、八菅山一帯の気候・風土が長い時間をかけて育んできた森の姿といえます。

アオキ。雌株と雄株があり、赤い実をつけるのは雌株だけです。

「アリドオシ」。名前の由来となった「蟻」だけは通すと言われる棘があります。

「ヤダケ」。サークル愛川自然観察会代表の山口さん(写真左)によると、戦国時代、戦に駆り出された農民が持っていく弓矢の矢柄(矢の棒の部分)の材料として植えられたそうです。

外からはもっこりした森に見えますが、下から見上げてみると、葉の1枚1枚に光が当たるように枝を伸ばしているのが分かります。

数年前の強風でスダジイの木が折れたことで陽が当たるようになり、一斉に発芽し、成長している若木も見られました。

社叢林とお花見広場の間の観察路に生えていた林床植物のフユイチゴ。甘酸っぱい味は、野イチゴの中でもかなり美味しいらしいのですが、野鳥に食べられてしまっていました。

お花見広場(ゾーン②)

社叢林からお花見広場に歩くと、急に明るくなります。ここは、人の手が加わった森で、木炭やまきを生産するために、長い間にわたって伐採が繰り返されてきたため、常緑広葉樹は淘汰され、落葉広葉樹の雑木林になったもので、「二次林」として「自然林」と区別しています。

カシノナガキクイムシ(カシナガ)が媒介する「ナラ菌」による「ナラ枯れ」の防除措置がされたコナラ。八菅山や鳶尾山では、100本以上の木が「ナラ枯れ」被害を受けているそうで、太くて勢いの良い木が狙われます。この地域には、元々カシナガがいたそうですが、木炭やまきを生産していた時期は木が太くならなかったために被害は少なく、木炭やまきが生産されなくなり、木が太くなってくると被害も増えていったそうです。

やすらぎ広場(ゾーン③)

尾根の平坦な散策路と梵天塚周辺が中心のゾーンで、四季をとおして様々な植物が観察できます。

日本古来の香木「クロモジ」。和菓子をいただく際の爪楊枝の原材料としても使われています。

展望台広場(ゾーン④)

八菅山いこいの森で標高の一番高い場所です。広場を周遊できる明るい散策路があり、四季をとおして様々な草花を観察することができます。

展望台から北東を向くと、中津の神奈川県内陸工業団地方面が眺望でき、視線を移していくと相模原台地の河岸段丘が幾重にも重なって見られます。天気が良い日には、はるか遠くに東京スカイツリーを眺めることもできます。

カエデの小路

やすらぎ広場からみずとみどりの青空博物館へ下りていく小路です。

つる性常緑低木「ツルグミ」。「つる」の頭の部分が「カギ」のようになっているのは、周囲の木に引っかかり、這いあがって伸びていくタイプの「つる」だからということです。

ツルグミの葉。裏面を光に充てると・・・あら不思議!?銀色に見えます。

みずとみどりの青空博物館(ゾーン⑤)

「野外で生きたままの自然を見ることができる施設」として整備された場所です。水生生物の生息地として作られた「トンボ池」、自然関係の資料などを展示している休憩所「あおぞら館」、クヌギ、カツラなどの落葉樹広葉樹が植栽された「芝生広場」があります。

トンボ池

芝生広場

備忘録

開催日時・会場等

  • 日時 2021年1月30日(土)午前9時30分~11時30分 雨天の場合は1月31日(日) 二日とも雨の場合は中止
  • 会場 八菅山いこいの森 社務所横駐車場に集合
  • 観察ガイド サークル愛川自然観察会
  • 持ち物 タオル、飲み物(お持ちの方はルーペ、双眼鏡、カメラなど)

申し込み

申し込みの必要はありませんので、歩きやすい服装・靴で当日直接会場へお越しください。

住所

愛川町八菅山(八菅山いこいの森)

MAP

TEL 046-285-2111
URL

http://www7b.biglobe.ne.jp/~aikawashizenkansatu/katudouyotei.html