マジいいね!五 知ってますか?ホウキモロコシから中津箒を作るまで(2)

マジいいね!五 知ってますか?ホウキモロコシから中津箒を作るまで(2)

2019.03.14

「愛川町のこんな素敵なところ、皆さんに知って欲しい」という想いを込めて、「知ってますか?」というフレーズをタイトルに添えてお届けする「マジいいね!ブログ」。

第5弾は、「ホウキモロコシから中津箒を作るまで」の第二篇をお届けします。

明治初期から昭和30年代にかけ、旧中津村(現:愛川町中津)で発展し、神奈川県下でも、有名な産業の一つだった箒(ほうき)づくり。「箒博物館 市民蔵常右衛門(しみんぐらつねえもん)」を運営する㈱まちづくり山上には、元職人たちから技術の継承を受け、箒の原材料となるホウキモロコシの栽培から箒の製造までを一貫して行う職人たちがいます。

昨年の夏と秋、職人の遠山辰雄さんに密着取材をしました。第一篇では、ホウキモロコシ畑での収穫から脱穀、乾燥、保存までの作業の様子をお届けしました。

第二篇では、10月に工場で行われた「手ぼうき」製造の様子をお届けします!

工場。丸太をそのまま切った「タタキ台」と、床に固定され糸巻を差し込んだ「クイボー」。材料となる、選別したホウキモロコシの草、隙間などに入れていく「アンコ」、5本の束になった箒の中身の部分「マルキ」、黒竹の柄が並んでいます。

箒づくりの工具。箒づくりに限った特別な工具は無く、畳職人と同じものを使うこともあるという。

編み込みの作業。「手ぼうき」は片手で使われることをが多いため、重くならないように注意しながら編み込んでいくそうです。

編み込んだ5束を一つに編み込む作業。一束だけ編み目が異なるのは、関東の箒に共通する編み方であるそうです。

編み込みの様子を動画で紹介しています。

柄を取り付ける作業。編み込んだ中身部分の下部から先を切り落とします。

仕上げ作業。穂先をまとめるために細かく編み込んでいく作業には、機能性とデザイン性、2つの意味があるといいます。

柄の取り付けから完成までの様子を動画で紹介しています。

仕上げ作業が終わり、完成した中津箒の「手ぼうき」。中津箒が大切にしている、青々しい穂先が目立ちます。乾燥状態も良好だったことから、非常に美しい青色となっています。

最終回となる第三篇では、箒職人遠山辰雄さんのインタビューを掲載します。