インタビュー

あいかわ準農家 戸崎さん

2020.12.08

愛川町では、趣味や生きがいとして耕作したい方も農地を借りることができるよう、「あいかわ準農家制度」を運用しています。この制度を利用し、愛川町で畑を借り受けた「あいかわ準農家」へのインタビュー。今回は、八菅山の畑でワタなどを栽培する戸崎さんにお聞きします。

始めたきっかけは、愛川町への「引っ越し」

舞台衣装を製作する仕事をしていた戸崎さんは、以前から田舎でオーガニックな暮らしをしたかったそうです。愛川町の田んぼなどで農作業の経験を積む中で、自分で育てたワタ(綿)を紡いで、服を作りたいと考えるようになりました。

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自宅のアトリエ。作業台にはワタや竹籠、ミシンなどが並んでいます。

2020年、愛川町に引っ越し、家の近くでワタの栽培がしたいと考える中で、「あいかわ準農家」の認定を受けた田んぼ仲間からこの制度を知り、4月に愛川町農業委員会に申請、同月中に「あいかわ準農家」として認定され、5月に畑を借り受けました。

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畑で草刈りをする戸崎さん

良かった点

八菅山にある農地をあっせんしていただきました。畑を管理されていた方がきれいにしてから借り受けましたので、草が生い茂ることもなく、整備が楽でした。農薬や肥料を使わない「自然農法」という農法を実践しており、畑を耕す機械は必要なく、作業用具も揃っていましたので、始めるに当たって大変なことはありませんでした。比較的気候も暖かいので、ワタ栽培にも適しています。

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時期によって忙しさも変わります。種を蒔けばはしばらくはそのままにしておくので、大変なのは草取りぐらい。それも、定期的に行っていればそこまで大変ではありません。

借り受け面積

現在、5アール(500㎡)の畑でワタや野菜を栽培しています。ある程度の面積でワタ栽培をしないと洋服は作れないと考え、少し欲張って申請しましたが、作業を進める中では、ちょうどいい広さの畑だと感じています。本業で着物のリメイクなどの服作りを行う「八百戸」(やおと)のワークショップを自宅兼アトリエで定期的に開催するなど、忙しくしてますが、農作業は週3回程度はしたいと考えています。

今日がワタの初収穫です

ワタには寒い気候が良くなく、これまで住んでいたところでは、上手く育ちませんでした。愛川町は比較的暖かいからか小さいながらも育ち、今日(※取材当日・2020年10月25日)が初収穫です。

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5月に畑を借りてすぐに植えたのがワタ。ちゃんと育っていて、嬉しい限り。種も採れたので、来年も栽培したいです。

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畑では野菜も栽培しています。今はダイコンなどの冬野菜が、芽を出してきています。

都内に近く、便利な愛川町で「農的暮らし」

田んぼに通っていた頃から、愛川町に住みたいと感じていました。タイミング良く、空き物件を知人に紹介され、自宅兼アトリエとして借りました。以前はもっと山奥に住んでいましたので、家の近くにはコンビニもあり、車で少し足を伸ばせば大型店舗もある愛川町は、便利で良いところだと感じています。

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ワークショップの参加者からは、「都内から1時間少々で来ることができ、1回来慣れると、そんな遠くない。」そんな声もあります。愛川町を見てもらいながら、都内に比較的近く、ある程度便利なところでも、「農的暮らし」ができるということをたくさんの人に知って欲しいと思います。

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しめ縄飾りのワークショップで参加者が作った可愛いしめ縄

自分が作ったワタで服を作りたい

将来的にワタの収穫数を増やし、ワタ紡ぎから服ができるまでの全行程を行いたいです。

ワークショップも充実させて、参加者に、農作業を一緒に体験してもらって、自宅兼アトリエにあるかまどでご飯を炊いたり発酵体験をしたり・・・そうした「農的体験」も広げていきたいと考えています。

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収穫したワタで、野良着(農作業などに着る服)も作ってみたいです。

あいかわ準農家・オススメする理由

  • 広い畑を無償で貸してくれるのはありがたいですし、愛川町農業委員会があっせんしてくれるため、安心感がある制度です。
  • 愛川町農業委員会事務局に相談し、申請・借り受けまでの間がすごく早かったのに驚きました。
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ワタを栽培する畑では、染料となる「藍」の栽培もしています。

インタビュー動画