愛川町では、趣味や生きがいとして耕作したい方も農地を借りることができるよう、「あいかわ準農家制度」を運用しています。この制度を利用し、愛川町で畑を借り受けた「あいかわ準農家」へのインタビュー。今回は、角田の畑でネギなどを栽培する西田さんにお聞きします。
始めたきっかけは、愛川町での「体験研修」
以前から農業に興味があったという西田さんは、2019年4月から神奈川県の「中高年ホームファーマー事業」の体験研修生として、愛川町角田にある農園で体験研修を始めました。
体験研修を進める中で、「あいかわ準農家制度」を知り、制度が始まった2019年7月に愛川町農業委員会に申請、同月中に「あいかわ準農家」として認定され、10月に畑を借り受けました。
良かった点
角田にある農地をあっせんしていただきました。近所の方などもよく声をかけてくれ、一人で行う作業も気が楽になります。他の畑を見るようになって気づいたことですが、畑にとって良い土が多いようにも感じます。
試行錯誤の1年
借り受けた当初は草が生い茂り、畑をここまでにするのに相当時間がかかりました。また、「自分で全部やる」というのが頭にあって、色々調べたりもしましたが、耕作を始めたばかりの時は、どうすれば良いのかも分かりませんでした。道具なども良いものも悪いものも揃えていた気がします。体験研修の農園の隣の畑の農家さんに相談に乗っていただくなどして、試行錯誤でここまでやってきました。
耕作面積
現在、ホームファーマーとして4アール(400㎡)、あいかわ準農家として5アール(500㎡)を耕作しています。
基本的には1年中ネギを作る
慣行栽培(従来型の栽培方法)でネギとブロッコリーを栽培しています。基本的には1年中ネギを作り、その間に別の作物も植えていく形を考えています。
「新規就農」をしたい
現在、JA県央愛川「ふれあい旬鮮市」に出荷しています。将来的には新規就農し、ネギを中心に年中出荷ができるようになりたいと考えており、それに向けた準備を進めています
あいかわ準農家・オススメする理由
- 農業の経験がない方でも0.6アール(60㎡)まで借り受けることができ、家庭菜園をもう少し広げてみようという方にオススメできます。
- 経験に応じて10アール(1,000㎡)まで借り受けることができ、これから農業を始めてみよう、農業がどんなものか頑張ってみようかなどと考えている方にも対応できる仕組みになっています。様々な方のニーズに合わせることができる制度だと思います。
インタビュー動画
用語解説
中高年ホームファーマー事業
神奈川県が耕作放棄地を活用し、農地の保全を図るとともに、県民にゆとりといきがいの場を提供するために実施する事業で、県が耕作されなくなった農地を土地所有者から借り受け、農業を学びたいという意欲ある県民に貸す。1年目は「体験研修生」として、1アール(100㎡)の区画で耕作を体験しながら、農業の基本的な知識や技術を学び、その後も耕作を希望する場合、「ホームファーマー」として約3年間、より広い区画(200㎡程度)で野菜の栽培にチャレンジすることができる。
体験研修を含め、2年以上耕作実績を積めば、さらに本格的な耕作に取り組むことができる、「かながわ農業サポーター」に申請することもできる。
詳しくは、神川県ホームページをご参照ください。
かながわ農業サポーター
神奈川県が、市民農園規模以上に耕作をしたいという意欲と一定の農業技術を持つ方に対し、販売を視野に入れた本格的な農業に取り組んでいただく方に対し実施する事業で、農業者以外の方が農業に取り組むことにより、耕作放棄地を解消し、農地を有効利用することを目指している。主に中高年の方々を対象と、参入面積を10アール(1,000㎡)から30アール(3,000㎡)としている。
詳しくは、神奈川県ホームページをご参照ください。